6月下旬に開かれたパリ・メンズファッションウィーク(FW)で、14の日本ブランドが2026年春夏の新作を発表した。秋葉原のオタク文化を前面に打ち出すなど、「日本らしさ」への多様なアプローチが躍動していた。
アイムメンに困惑 始まりは陶器の「柄を着てみたい」
- 新デザイナー初陣は刺繡や色で自由に遊ぶ 26年春夏パリ・メンズ
「ドキッとさせたかった」。イッセイミヤケのブランド、アイムメンの河原遷(せん)はショー後、そう振り返った。イッセイミヤケ全体にイメージされる美しさだけではない、「人間らしいワイルドな面」を知ってほしかったという。その意図の通り、冒頭から儀式のようなパフォーマンスに困惑させられた。「陶器の妖精」だというダンサーが独特の踊りを繰り広げる中、様々な柄の服をまとったモデルが歩いた。シルエットは陶器の形のようだ。1月のデビューで見せたクリーンできれいな世界観とは全く異なる新作群。ショーを見終えた観客席は笑顔であふれていた。
都内の美術館で、陶芸家の故…